声・まっくら森

天寧煌子の詩置き場

詩について

花壇の物語

長く重苦しい冬の年月は透明な患いを吹雪にのせぽとりと吐息をこぼしました主は誰かに対して何かの意図をもって嘆息したのではないのですひとりでの出生でございました歓待のまろやかな呼び声拍手にちぎれる艶やかなリボンに騙されてはなりませぬ調和の中に…

詩日記:普遍の掌に爆発する特殊

2000年頃から、苦しくなると詩のような言葉を吐かずにはいられなかった。自分の詩がヘタクソであることは、5、6年前からよく知っていた。2015年に作品をブログにまとめたが、それはいかにも稚拙でヒステリックな叫びだった。2016年冬、「詩」といえるよう…

蟻の欠落

蟻は山の巨大を知った 蟻は体の小粒を知った 歌を歌えば歌うほど 歌は足りない 言葉を手繰れば手繰るほど 言葉は足りない 捻りなく ただありのままをかたどるだけが 蟻の仕事だった ときには己の住処さえ うっかり零してしまうこともあった 勢いばかりの野暮…

私の詩について

「汚れ役」 昼の憧れ 鈴のように歌い 喜びの音を 軽やかに鳴らす しかし絵筆は それ以上の仕事をしてはくれない わがことにあらずと そっぽをむく 夜の苦しさ 心の澱にうごめく闇を すくい取るのは きまって言葉の役目 絵筆の放棄した仕事を 拾っては投げつ…