詩:自分だけの、ただ自分だけの課題
見るも触るもおぞましいのは
いつでも自分のみにくい傷口
自分だけが抱えなければいけない「課題」
その場しのぎでかわすこともできるけど
影は必ず追いすがり立ちはだがってくる
クリアーしたら次の新手があらわれる
大なり小なりそのつど程度は違うけれど
やっぱり自分だけが抱える荷物
絶対に逃げることはできない
重く厳しい課題ほど
一生かけて引き受けなければならないもの
ときどき休んでもいいけれど
目を背けて消えるものではない
いつも自分をみるのはこわい
メドゥサの首のように石化しそうになるから
でもその目をみた者だけが
深く大きく成長できる
解いた課題が多ければ多いほど
ただ自分だけが背負うことができ
ただ自分だけが乗り越えられる
ただ自分だけが解くことができ
ただ自分だけがゼロにすることができる
その能力を持つのは自分のみ
(2015.12.19)
『声・まっくら森』