声・まっくら森

天寧煌子の詩置き場

幻の風船

壮大な

幻の風船が弾けた

中身は見事に塵芥

残るがらんに赤面の体

そうだ、そうだ、それでいい

流れ着いた終末の明日に弾けていたのでは

とっても耐えられるまい、さ……

 

それでも昏い感傷は

懲りずに夢をみるようにできているらしい

とどまるところを知らない狂騒

忘れたのか

ありもしないものは

だんだんだんだん潰えゆく

もう二度と砂塵の塔を描くまいと

むしろ息あるうちに

瞼の上の白濁を

取り払わねばならないと……

 

壮大な

幻の風船は弾ける

そうだ、そうだ、それでいい

流れ着いた終末の明日に弾けていたのでは

とっても耐えられるまい、さ……

 

(2017.6.9)