声・まっくら森

天寧煌子の文章置き場

踊る面接シミュレーション

「いい? あなたは女優。ここは舞台。
 女優になって堂々と舞台を演じる!」
「なるほど……演じればいいんですね?」
「じゃあ今度は僕がやってみるから。君が面接官をやって。
 じゃあいくよ? 失礼しまーす。扉しめる。両手そえる」
「え? そんなふうにこっち向くんですか?」
「ここで左足を出す。そしてクイックターン
「ターン!? そんな半円形に?」
「じゃあ今度君やってみて?」
「左手でドアノブ持つ、胸をはる。失礼します!
 扉閉める。で、ここですね? 足を踏み出してターン……」
「とっとっとっ! そっちじゃない!」
「え? 違いますか?」
「反対反対!」
「あ! 右に1周半回ってました。こっちですね?」
「そうそう、左左! 左に半円……」
「いち、にのターン」
「そうその調子! そこでストップ!」
「あっ、これが半円ですね」

 

 とてもためになるダンスの練習だった。

 

(2012.3.12)