声・まっくら森

天寧煌子の文章置き場

きみがいなくなったら

愛する人が死んだときは死なねばならぬと

むかし愛した詩人がいった

もし きみがぼくを置いて

どうしてもぼくのなかから消えるというなら

ぼくはぼくをくびるかわりに

きみをこの手に生み出しましょう

どこにもいないきみのうたを

ぼくのうちに咲かせましょう

行ってしまったきみの息吹を

残されたぼくに注ぎましょう

生きるほかはないのですから

生きるほかはないのですから