地底の声

世の中からズレてる人の書いたもの(詩・エッセイ・日記など)

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

詩:終わりの始まり ―ドナ・ウィリアムズに贈る―

あなたを知ったときわたしと思ったあなたはわたし それからあなたの示したわたしを探しに旅立っていった遠くへ 遠くへ…… わたしがわたしになる大地を見つけたときわたしを知らないあなたに橋をかける明日がくるかもしれないと道を急いだ けわしく終わりのな…

詩:記憶の塔

怒濤の保存が行く手をさえぎり 執念の塔となってそびえ立った (日記四九冊) (素描三四冊) (生活二一冊) (会話一七冊) (研究八冊) 記憶×××冊 オドロオドロシイグチャグチャの シドロモドロシイメチャクチャが わたしを救い出してと絡みついて 覚え…

詩:修羅の祈り

わたくしは争いに明け暮れました 十字架の重みにひしがれて 遂にひらたい原生動物となり 地べたを這いずっております 見下ろすことのない一つの目は 固定された視界で 局限された風景を 眺めるしかございません 灯台よ あなたはその明晰な眼光で 空からわた…

詩:手紙

こんな ひとりごとをかいてるひまがあったら きみに つたえることばを さがさなければならないのに みつからない からばこにてをつっこんだまま みつからないみつからない と てがみのうらに かいている (2018.1.29) * 【ひとこと】 どうしてもこう、こじ…

詩:野暮楽士

出馬遅れて詩学の徒 学び舎なき身独善の 伊呂波も知らぬ野暮楽士 我流きわまる作詩法 奇計無策の赤っ恥 根源なるは苦悩なり 読者方には恐れ入る 癒しも喰わぬ排泄歌 (2018.9.19) * 【ひとこと】 七、五と韻を踏んでいます。