地底の声

世の中からズレてる人の書いたもの(詩・エッセイ・日記など)

詩:これっぽっちのさいわい

ふと 命綱を切り離した

白く照らし出された地上に満ちる禍(わざわい)

無関係のまま皮膚に調和した

 

昔は幸せでも不幸せでもなかった

路傍の刹那は

ありのままでいられると 凱歌を放った

 

ふと 命綱を切り離した

白く照らし出された地上に満ちる禍は

しばしの浸透に寝入った

 

たったこれっぽっちのあたりまえよ!

たったこれっぽっちの

豊穣なるさいわいよ!