詩:イジワル
わたしはイジワルだった
どんなに尊敬されようとも
実はわたしはイジワルだった
確かにあなたはドンヨリ鈍い、昏い、疎い
それゆえにこれっぽっちも心打たず
それゆえにわずらわしくて
イジワルしちゃった
どんなに謝っても謝りきれない
額を地面にこすりつけ
罪の意識に埋もれるほどに
それでも申し開きはできない
確かにわたしのきたない心根は
ウゼーンダヨと大さわぎした
正義の顔で指差した
ああ ゆるしてください
あなたをわずらわしがったわたしを
あなたをどうしても好きになれなかったわたしを
それゆえにみにくく染まり
いいひとを装いながら
ほんとうはイジワルだった
きたないイジワル女を
(2016.2.17)