詩:十方塞がりを描いた結末
四方八方ならぬ十方塞がりの
ドウにもコウにも方途がつかぬ
行き詰まりのこの現状を
忠実に描き出したいと願ったが
掘りあてる言葉は当然ながら
希望のきらめく余地のない
圧迫した様相であったとさ
みんなみんな望みがほしい
その歌は市井に顧みられず
ここから出たいという光すら
こぼれ落ちなかったリアリズムを
なまのまま追求した歌い手は
とうとう人前で歌わなくなったとさ
(2016.11.28)
『声・まっくら森』に収録
四方八方ならぬ十方塞がりの
ドウにもコウにも方途がつかぬ
行き詰まりのこの現状を
忠実に描き出したいと願ったが
掘りあてる言葉は当然ながら
希望のきらめく余地のない
圧迫した様相であったとさ
みんなみんな望みがほしい
その歌は市井に顧みられず
ここから出たいという光すら
こぼれ落ちなかったリアリズムを
なまのまま追求した歌い手は
とうとう人前で歌わなくなったとさ
(2016.11.28)
『声・まっくら森』に収録