地底の声

世の中からズレてる人の書いたもの(詩・エッセイ・日記など)

日記:家庭内暴力

 私は家族に暴力を振るったことがある。それは悪だった。暴力を肯定しているわけでは決してない。

 

 ただ、密室で暴君化した人々の行動原理を想像してみてほしい。「暴れる」には、「そうならざるを得なかった経緯」「そういう衝動に至った背景」が必ずある。

 

 その人の怒りをかき立てるようなことを、まわりの人がしてきた。その怒りを無視した。だから復讐している場合がほとんどなのだ。私のような立場に置かれている人には、たいていこの図式が隠れていると思う。

 

 何もないところでは、絶対に、絶対に発生しない。

 

 「行動」だけに焦点を当てても問題は解決しない。そういう「行動」に至った、全人格的な「背景」「歴史」「心理」に目を向けなければ、復讐の連鎖はなくならないだろう。