かれがそむけた心臓を
ときには頭上に掲げたく
ときには握り潰したくもあり
その拡声の臭気を前に
きみもまた かぎつけられた愛憎の
煙を嗅いだ
あわれなる きみがいびつの塊よ
両極揺れる街宣よ
自ら頼もしからぬ玉座よ
この血をもはやかざすまい
きみは心臓を その体内に戻し
かたく糸で縫い合わせた
かれの沈黙を遠ざけるために
(2017.8.1)
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【ひとこと】
気に入らない気に入らない気に入らない。
コッソリ書き直すかもしれない。