2022-03-13 詩:幻の風船 詩 壮大な 幻の風船が弾けた 中身は見事に塵芥 残るがらんに赤面の体 そうだ、そうだ、それでいい 流れ着いた終末の明日に弾けていたのでは とっても耐えられるまい、さ…… それでも昏い感傷は 懲りずに夢をみるようにできているらしい とどまるところを知らない狂騒 忘れたのか ありもしないものは だんだんだんだん潰えゆく もう二度と砂塵の塔を描くまいと むしろ息あるうちに 瞼の上の白濁を 取り払わねばならないと…… 壮大な 幻の風船は弾ける そうだ、そうだ、それでいい 流れ着いた終末の明日に弾けていたのでは とっても耐えられるまい、さ…… (2017.6.9)