地底の声

世の中からズレてる人の書いたもの(詩・エッセイ・日記など)

詩:ゆううつのみち

くるひもくるひも めらんこりいのかげが

のべつまくなし うってゆく

このみちのさきにのみ こたえにいたるもんはある

わたしはそれを しっている

ゆこう ゆこう ゆううつを

ときどきは ささえるものが あるまいか

ゆううつのうみは とてもしょうもうするから

ほんのすこしでも たてるあいだに

みのまわりのせいかつを ととのえておこう

そうしてふたたび うみにのまれたら

しずめるからだを やりすごしながら

そのときがくるのを まつがいい

あゆみは きざまれている たしかに

こころは つむがれている たしかに

だから きょうのちいさいりずむを

ひとつひとつ ひろいあげながら

みえないもんを かなたにみつめて

ゆこう ゆこう ゆううつのみちを

 

(2017.5.4 『声・まっくら森』掲載)